引き締まった腹筋を手に入れたい人は、男女問わずに多いのではないでしょうか。なかには、昔は腹筋があったのに、年々たるみが気になっている人もいるかもしれません。洋服をおしゃれに着こなすうえでも、腹筋は重要です。腹筋を鍛えるときのポイントや、トレーニング方法について紹介します。ただ、腹筋を鍛えるだけでは理想の体型は手に入らないからこそ、把握しておきましょう。

腹筋とは?3つの部位を紹介!

腹筋とは「腹直筋」「腹斜筋」「腹横筋」などの4つで構成されています。腹筋というとシックスパックのようなイメージを持つ人も多いかもしれませんが、筋肉の総称のことをいいます。そのため、筋肉ごとに適したトレーニング方法があり、バランスも意識しつつ行う必要があります。

まずは、腹筋を構成している3つの部位について説明していきたいと思います。

腹直筋

腹直筋は、お腹の骨の下から骨にかけて位置している筋肉です。腹部の真ん中にある筋肉でもあり、上半身を曲げたり横に倒すときに使う筋肉です。縦に「白線」、横に「腱画」と呼ばれる腱性線維があります。シックスパックと呼ばれている部分になり、6〜8個に分かれているのも特徴です。トレーニングで腹直筋を鍛えると厚みが出てきます。皮下脂肪が多いと筋肉が見えなくなります。鍛えることで、引き締まった腹部に見えるのも、腹直筋の効果です。

腹斜筋

お腹の横にある脇腹部分の筋肉のことをいいます。その内側にあるものを「内腹斜筋」といい、外側を「外腹斜筋」といいます。体幹を固定しフォームを維持するためにも必要な筋肉になり、スポーツの多くで使われている筋肉としても知られています。また、体をひねる動作のときにも必要な筋肉になるので、腹筋を引き締めたいのであれば鍛えるべき部分といえるでしょう。お腹を引き締めてプロポーションを改善したいと思っている人におすすめの部分です。

腹横筋

内腹斜筋よりもさらに奥にあるのが、腹横筋です。いわゆるインナーマッスルと呼ばれる部分になり、お腹をへこませる効果が期待できます。腹部を斜めに走行している筋肉でもあり、腹式呼吸をしたときにも使う部分であり、天然のコルセットのような役割を持っています。腰椎の安定性を高めて、腰痛の防止にも効果が期待できますし、脚の動きをスムーズにしてくれる効果もあります。スポーツパフォーマンス向上を目的に鍛えたい人にも向いている筋肉です。

腹直筋を鍛えるトレーニング方法3選

まずは、腹直筋を鍛える3つのトレーニング方法を紹介します。

クランチ

クランチとは、腹直筋を集中的に鍛えられるトレーニング方法になります。負荷のかかりかたによっても種類があり、基本となるクランチ以外にも、リバースクランチバイシクルクランチなどもあります。

【クランチのやり方】

  1. 床に仰向けの状態で寝転がり、脚を上げて膝と股関節を90度に曲げます
  2. 両手を頭の後ろで組み、おへそをのぞき込み床から離れるまで状態を起こします
  3. 頭が地面に着くギリギリまで状態を下ろし、何度も繰り返します

体を動かすときにお腹を意識するのを忘れないようにしてください。
15回以上を1セットにして、2〜3セット程度行うようにしましょう。

ベントニーシットアップ

ベントニーシットアップとは、仰向けの状態で行う一般的な「腹筋」のことをいいます。ただ、動かすだけではなく、腹部にしっかりと負荷をかけて反動で起こさないようにするのもポイントです。

【ベントニーシットアップのやり方】

  1. 仰向けの状態で膝を90度に曲げ、両手を耳の後ろに当てて頭を浮かします
  2. みぞおちを中心に、東部から背中を丸めて起き上がります
  3. 起きるときに背中が伸びないように注意しましょう

回数をこなすよりも、正しいフォームでできているかどうかです。腹筋全体を鍛える意識でトレーニングをするのを考えるようにしてください。

Vシットアップ

Vシットアップとは、腕を振り上げつつ上体を起こす動きを使い腹直筋を鍛えるトレーニングです。
上体と両脚を持ち上げるので、難易度も負荷もかかる方法です。

【Vシットアップのやり方】

  1. 仰向けの状態になって両腕を頭の上に伸ばします
  2. 上体と両脚を同時に持ち上げながら、V字になるようにします
  3. 両腕が床と平行にして伸ばしたままの上体を意識します

正しいフォームでトレーニングを行うと、インナーマッスルや腸腰筋も鍛えられます。起き上がるのが難しいときは、両手を胸の前で組んでもいいですし、足先を椅子に引っ掛ける方法もあります。

腹斜筋を鍛えるトレーニング方法3選

腹斜筋を鍛えるトレーニング方法を3つ紹介します。

ツイストクランチ

ツイストクランチは、ゆっくりと確実に筋肉に効かせるように行うトレーニング方法です。トレーニング初心者でも挑戦しやすい方法としてもおすすめです。

【ツイストクランチのやり方】

  1. 両膝を立て仰向けになり、両手を頭の後ろに組み開きます
  2. 息を吐きながら対角線上の外側部分をお腹の真ん中に引きつけ停止します
  3. 息を吸いながら元の体勢に戻し、左右交互に何度か行います

目安として、左右交互に20回程度繰り返したうえで、2〜3セット行うのをおすすめします。
また、ただ回数をこなすのではなく呼吸を意識するのもポイントです。トレーニングの基本として筋肉を収縮させるときに息を吐きつつ、筋肉を伸ばすときに吸います。
また、軽くリズムをとることでやりやすくなるので意識を変えてみるようにしてください。

ツイストレッグレイズ

ツイストレッグレイズとは、シックスパックやポッコリお腹を引き締めたいときに使えるトレーニングです。両脚の重さを使い、背中を強くひねることで強化する方法になります。

【ツイストレッグレイズのやり方】

  1. 床に寝転がり仰向けの状態で両手を開きます
  2. 両脚をまっすぐ上げて維持します
  3. 上半身を固定したまま両脚を閉じて、左右交互に振ります

ツイストレッグレイズを行うときは、腹斜筋に力が加わり収縮しているのを意識しながらトレーニングするようにしましょう。息を吐きながら力をいれていき、スタートポジションに戻します。脚はできるだけまっすぐ伸ばして左右に大きく振るようにします。上半身に力が入りすぎてしまうこともあるので、リラックスした状態で行うのも、やり方のポイントとして覚えておきましょう。

サイドベント

サイドベントとは、ダンベルを使って行うトレーニング方法です。外腹斜筋と内腹斜筋の両方に効果的なやり方としても知られています。ダンベルは適度な重さのものを選ぶのもそうですが、正しいフォームで行うことも、サイドベントの効果を高めることに繋がります。

【サイドベントのやり方】

  1. 両手にダンベルをもって、からだ側に下ろしてセットします
  2. 上半身が正面に向いたまま深く横に倒して元に戻します
  3. もう一方も同じ動きを繰り返すようにします

両脚を肩幅よりも少し広めに開くようにしてバランスを維持します。適切な方法でトレーニングを行わないと効果が薄くなってしまうことがあります。ケガのリスクにも繋がるため、できるだけ正しいフォームを意識して行うようにしてください。

腹横筋を鍛えるトレーニング方法3選

腹横筋を鍛えるためのトレーニング方法を3つ紹介します。

プランク

プランクとは、腹筋はもちろん、背筋も一緒に鍛えていくトレーニング方法のことをいいます。おへそをへこませることを意識しつつ、お腹のベルト部分を締めるようなイメージで行うのがポイントです。週2回程度行うようにして継続することがポイントになります。

【プランクのやり方】

  1. まずは床にうつぶせの状態になり、肩の真下部分に肘が来るのを意識します
  2. 90度に曲げたうえで腹筋や太ももに力を入れて、体を床から浮かせたようにします
  3. 頭から脚まで一直線になった状態が維持できるようにします

プランクは、正しいフォームで行うのも重要なポイントになります。お尻を高く上げすぎている、腰が沿った状態のままになると逆効果です。姿勢を維持できるように、呼吸も意識するのを忘れずにしてください。

ドローイン

ドローインとは、1日5分など短時間でできるトレーニング方法です。インナーマッスルを鍛える体幹のトレーニングになり、適度な負荷をかけてお腹を引き締めていきます。ちなみにドローインは、お腹をへこませる意味や膨らませる動きのことをいいます。

【ドローインのやり方】

  1. 仰向けになった状態で、膝を90度に曲げた状態で大きく息を吸います
  2. お腹を膨らませるのを意識しつつ、ゆっくりと息を吐いていきます
  3. 5秒間キープした状態を何度も繰り返します

ドローインは余計な力が入ってしまうと、思うような効果を得られなくなってしまいます。意識は腹筋に向けながらも、適度な力にしておくことが大切です。日常生活のなかですき間時間を上手に活用しましょう。

レッグレイズ

レッグレイズとは、腹筋の下部を意識したトレーニングの方法です。外腹斜筋と腹直筋の両方を鍛えることができるので、正しいフォームを意識しながら行うのがポイントになります。

【レッグレイズのやり方】

  1. 両脚をそろえたまま、地面と太ももが垂直になるまで上げていきます
  2. 地面のギリギリに脚を戻して止めるようにします
  3. 腰が反らないように気を付けます

膝は曲げないようにしつつ、両脚をゆっくりできるだけ高く上げるのがポイントになります。効果を出したい部分を支点にして行うことや、週2回程度は行い鍛えるようにしてください。

腹筋を割るには鍛えるだけではダメ?

腹筋を割るためには、鍛えるだけではなく食事の管理も必要です。
腹筋を割るためには、目的にあわせて3つのフェーズで取り組んでいきます。
最初に来るのが「シェイプアップ期」になり、運動と糖質コントロールを行い体脂肪を落としていきます。次に「スタイルデザイン期」となり、筋肉をつけて基礎代謝を高めます。最後に「マネジメント期」として作った体型をキープします。食事にも意識を向けつつ、トレーニングを続けていくようにしましょう。

>>腹筋を割るコツについてはこちら

腹筋ローラーは腹筋を割るのに効果的?

腹筋ローラーの効果的な使い方や、そもそもの効果・メリットの概要を記載してください。

腹筋ローラーは、腹筋を鍛えるための器具になるタイヤ状のパーツが左右についています。グリップ部分を両手で握り床に転がして使います。広いスペースを使わずにトレーニングが出来る事もあり、価格も手頃で、腹筋を鍛えることができます。簡単にでき、腹筋にもしっかりと負荷のかかる方法です。

>>腹筋ローラーの効果的な使い方はこちら

効率的に腹筋を鍛えるためのトレーニングのポイント

最後に、効率的に腹筋を鍛えるためにできるトレーニングポイントを3つ紹介します。

効かせたい部位を支点にする

トレーニングを行うときは、確実に効かせたい部分を支点にして体を動かすことです。何も意識せずにトレーニングをしていても、思うような効果は期待できません。腹筋は4つの筋肉によって構成されているため、それぞれどの部位に力がかかったらいいのかを意識するようにしましょう。効かせたい部位を支点にするだけでも、トレーニングの効果が高まるからこそ、トレーニングについて深く理解しましょう。

反動を使わない

腹筋を鍛えるときに、反動を使うのはおすすめしません。反動を使って体を起こしてしまうと、腹筋に対しての効果が低下してしまい、腰を痛める危険性もあります。腹筋をいかに効果的に鍛えるかを考えたときに、効かせる部位を意識しながら体を起こしていくようにします。初心者ほど反動をつけてしまいがちですが、余計な負荷がかからないように意識を変えていくようにしましょう。

最低でも週に2~3回は行う

腹筋に効果的なエクササイズといっても実際に行わないと、効果は期待できません。いかに効果を高めるためには、週に2回〜3回程度行うようにしてまずは継続することを意識してみましょう。忙しく時間が限られているときは少ない回数でも問題ありません。また、痛みがある時は無理をしないようにしてトレーニングを行うようにしてみてください。

まとめ

腹筋の筋肉ごとにトレーニングの内容が違うからこそ、自分たちにあった方法を選ぶようにしましょう。また、鍛えたい部分に意識を向けることや、反動をつけずに正しいフォームでトレーニングを行うことで、より効率的にできるようになります。自宅でのトレーニングは限界があるからこそ、ジムのマシンを使ったトレーニングは初心者にも上級者にもおすすめです。パーソナルトレーニングに通うことで、トレーナーから直接指導を受けることもできるので、より効率的にできるようになります。