運動初心者のなかには、効率の良いトレーニング方法として腹筋ローラー(アウローラ)が気になっている人もいるのではないでしょうか。腹筋ローラーを使ったことがないと「本当にできるのかな?」と心配している人もいるかもしれません。腹筋ローラーを使うメリットやレベル別に覚えておきたいトレーニング方法について、詳しく説明していきたいと思います。腹筋ローラーにも種類があるので選び方のポイントも含めて、使いやすいものを選ぶようにしていきましょう。

腹筋ローラーとは?

腹筋ローラー(アウローラ)とは、腹筋を鍛えるアイテムです。名前にローラーが入っているように、真ん中にタイヤのようなパーツがついており、左右に握るようのグリップがついているのも特徴です。部屋のスペースをとらずに保管しておけますし、床に転がすだけで使える便利アイテムといえます。TVを見ながら腹筋ローラーを使って手軽にトレーニングを行うこともできます。値段もメーカーによって差がありますが、初心者でも取り入れやすいのが特徴といえるでしょう。

腹筋ローラーで鍛えられる部位

腹筋ローラーを使ったトレーニングでは、さまざまな部位を鍛える事ができます。例えば、腹筋ローラーを使えばお腹全体を引き締めるウエストやぽっこりお腹を解消する、二の腕を引き締めるトレーニングにも使えます。腹部の中央に位置している腹直筋に直接働きかける効果もあるので、効率的なトレーニングにも繋がります。適度な運動を取り入れることで、汗をかき代謝をあげる効果も期待できるなど、さまざまな体の部位に働きかけてくれるのが特徴です。

腹筋ローラーにダイエット効果はそもそもあるの?

結論として、腹筋ローラーはダイエット効果も期待できます。トレーニングを通してお腹や背中の筋肉量を増やすと、代謝を上げることになりカロリーの消費量を増やせます。特別な運動をしなくても、カロリーの消費を活発化してくれるのでダイエットはもちろん、太りにくい体質を手に入れることにもなります。

腹筋ローラーを使うメリット

腹筋ローラーを使うことでどんなメリットがあるのか、詳しく説明したいと思います。

低コストで購入できる

基本的に腹筋ローラーは、2,000円〜3,000円程度で購入できます。安いものだと500円~1,000円程度で購入でき、手の届きやすい価格なのも大きなメリットです。これから筋トレに挑戦してみたいと考えている人にとっても最初のトレーニング器具としても、よく選ばれています。

コンパクトサイズで自宅でも気軽に使える

腹筋ローラーは、コンパクトなサイズ感なのも特徴です。大きなトレーニング器具やスペースも必要ありません。組み立て式のものもあるので、持ち運びも不可能ではありません。自宅で気軽に使えるのはもちろん、使用しないときにも簡単に収納できるのもメリットです。

レベルに応じて負荷を柔軟に調節できる

腹筋ローラーは運動のレベルに合わせて、さまざまな使い方ができます。負荷を柔軟に調整できるのもあり、それぞれのレベルに合わせてトレーニングを行いやすくなります。トレーニングを継続することで初心者・中級者・上級者にステップアップして使い続けられる点も便利です。

腹筋だけでなく体幹の安定性も鍛えられる

腹筋ローラーは、腹筋を構成するすべての筋肉以外にも全身の大きな筋肉を鍛えることもできます。大きな筋肉を鍛えることで、体のバランスに重要な体幹を鍛え安定性を高めることにも繋がります。体幹の筋力を強化することで、正しい姿勢を維持しやすくなります。他にも腰痛予防や、関節の負担を軽減する効果もあるので、幅広い効果が期待できます。

【レベル別】腹筋ローラーを使ったトレーニング方法

腹筋ローラーを使ったレベル別のトレーニング方法を紹介します。

初心者向け:壁コロ・膝コロン

壁コロとは、初心者や運動経験がない人におすすめします。壁がストッパーになるので、腹筋ローラーが転がりすぎることもなく、筋肉量の少ない人でも使いやすくなります。

【壁コロのやり方】

  1. 腹筋ローラーを止めたい位置に壁がくるようにします
  2. 床に膝をつき壁に向かって腹筋ローラーを転がします
  3. ぶつかった場所から元の位置に戻し、再度転がします

腹筋ローラーは、最初は短い距離からはじめ、徐々に長くしていくのがおすすめです。

また、膝コロンとは、四つん這いで行うトレーニングだからこそ筋肉量が少ない人も安心です。

【膝コロンのやり方】

  1. 床に四つん這いになり、腹筋ローラーを握ります
  2. 息を吸いながら前方に転がし限界までいきます
  3. 床にコロンと倒れます

元の姿勢に戻るのが難しい人にとっても、床に倒れるだけなので負担が少なくできると思います。

中級者向け:膝コロ

腹筋ローラーに慣れてきた中級者向けのトレーニングが膝コロです。最も代表的な方法としても知られており、膝コロンをさらに進めたトレーニング方法でもあります。

【膝コロのやり方】

  1. 腹筋ローラーのグリップを握り床に膝をつきます
  2. ひざ下は少し浮かせてクロスさせ、前方に転がしながら身体を倒します
  3. 限界まで体を伸ばしたあとに元の体勢に戻ります

また、膝コロとは、戻るときに腰を反らせてしまうと負担がかかりやすくなるのでおすすめしません。
少し背中や腰を丸めてトレーニングを行うのが効果的な方法です。

上級者向け:立ちコロ

立ちコロとは、膝を床につけずにトレーニングする方法です。腹筋に高い負荷をかけてトレーニングを行うことができる方法でもあります。立ちコロに慣れて負荷が足りないと感じたときは、両足を椅子に乗せた状態で行う「椅子立ちコロ」にも挑戦してみてください。

【立ちコロのやり方】

  1. 腹筋ローラーを持ったまま立ち、前に屈んで10㎝前に置きます
  2. 前に押し進めていき上半身が床に触れそうなところに伸ばします
  3. 腰をそらさずに元の位置に戻します

また、立ちコロとは、腕をより遠くに置くことで腹筋にかかる負荷を高めることにもなります。運動やトレーニングに慣れている度合いやレベルに合わせて調整するようにしてください。

腹筋ローラーの選び方|チェックすべき8つのポイント

のような腹筋ローラーが適しているのかは、人によっても変わってきます。
腹筋ローラーを選ぶ時にチェックしておきたい8つのポイントについて紹介します。

グリップの太さ・素材

腹筋ローラーを選ぶ時に、握る部分であるグリップの太さや素材にも目を向けましょう。初心者はスポンジタイプのものを選ぶと、手のひらに馴染みやすく力を伝えられるようになるので、体を伸ばしきった時にも痛みを感じにくくなります。 手汗をかいたときもすべりにくいのですが、汗が染み込んでしまうのが気になる人もいるかもしれません。中級者・上級者はラバーやプラスチックのものでも、使いこなせると思います。 個人差もありますが、グリップ部分に溝のあるものだと握りやすくなりすべりにくいのでおすすめです。衛生面や使いやすさも含めて選ぶようにしましょう。

ローラーの数

腹筋ローラーには、車輪数が一輪・二輪・三輪と変わってきます。一般的には車輪数が増えるほどに腹筋にかかる負荷が大きくなるといわれています。初心者や女性の場合は三輪の腹筋ローラーが向いています。安定感もありバランス向上は期待できないものの、ケガのリスクも少なく負荷も少なめです。 もう少し負荷をかけてもできそうなのであれば、二輪の腹筋ローラーで腹筋を多方面から鍛える方法もあります。ある程度トレーニングに慣れた中級者向きとなり、直進以外の動きもできます。一輪の腹筋ローラーは、車輪の小さなものほど負荷も大きくなりバランスをとるのが難しく上級者向けです。

ローラーの大きさ

腹筋ローラーは、ローラー(ホイール)の大きさによっても負荷が変わってきます。直径の大きなものほど、安定感が高くなります。女性や初心者などはじめて腹筋ローラーを使いたい人にも向いています。ある程度腹筋ローラーに使い慣れている人は、直径20㎝以下の小型のものをおすすめします。大きなものから挑戦してみて、様子をみつつ腹筋ローラーを変えていくといいのではないでしょうか。最初から無理をせず、自分のレベルにあった腹筋ローラーを使うようにしていきましょう。

アシスト機能の有無

腹筋ローラー初心者の場合、アシスト機能付きのものもおすすめです。一般的な腹筋ローラーとは違い、内蔵されているばねの力を使って、体を引き起こすための動きをアシストしてくれます。体力に自信がない人でも使いやすく腰にかかる負担を軽減してくれます。より遠くまで伸ばしてトレーニングをしたい、中級者や上級者の人でも使えます。アシスト機能付きの腹筋ローラーは、正しいフォームを維持して鍛えたい人にとっても使いやすいと思います。

膝パッドの有無

腹筋ローラーを選ぶ時に、膝パッドの有無も確認しましょう。初心者向きの膝コロでも、固い床のままで使ってしまうと負担がかかってしまうこともあります。また、腹筋ローラーを使って床を傷つけてしまう心配もなくなりますし、近隣住民への音や振動のリスクを減らすことにも繋がります。膝パッドがあると、腹筋ローラーが回りやすくなるので、動作の安定にも繋がります。正しいフォームでトレーニングがしたいと考えている人にとっても、膝パッドの有無は大きなメリットになるといえるでしょう。

種類・タイプ

一般的な腹筋ローラーは、中央部分にやや大きめのローラーがついている「ベーシックタイプ」のものです。なかには「左右独立タイプ」の腹筋ローラーもあり、それぞれに期待できる効果も変わってきます。 運動に慣れていない初心者や女性の場合は、ベーシックタイプの方が操作性もよく使いやすいのでおすすめです。左右独立タイプの場合、車輪が別々の動きをするのでやや中級者以上向けです。 ベーシックタイプでは、負荷を感じなくなってきた上級者向けといえます。筋力がないと操作ができないものもあり、レベルに合わせた、腹筋ローラーを選ぶようにしてください。

耐荷重

腹筋ローラーにはそれぞれ、どの程度の重さまで耐えられるのかを表す「耐荷重」が設定されています。一般的には耐荷重100㎏以上に設定されているものが多く、比較的頑丈な作りでできています。ただし、体が大きな人は腹筋ローラーに体重がかかり負荷がかかりやすいのもあり、200㎏までのものを選んでおくと安心です。耐久性も高く長く使える点を考え、多めのものを選んでおくと安心です。耐荷重も意識したうえで、腹筋ローラーを選ぶようにしておきましょう。

静音性

腹筋ローラーを使って自宅でトレーニングをする場合、動作音も気になると思います。夜に使用することが多い人にとって、近隣住民への騒音が気になってしまうものです。腹筋ローラーのなかには静音性に配慮したものもあり、ゴロゴロと転がしてもほとんど音がありません。ホイール部分の溝が少なめの腹筋ローラーを選ぶことで、時間を気にせずに、腹筋ローラーを使うことができます。

まとめ

腹筋ローラーは、トレーニングのレベルに合わせて選べてアシストや膝パッドつきのものもあります。腹筋を鍛えたい人や、体幹を鍛えたい人にとっても場所を問わずにできるトレーニング方法としてもおすすめです。

また、いつ使うのかも含めて考えるようにすると、忙しいからトレー人ができないと諦める心配もなくなります。最初は初心者向けの腹筋ローラーから挑戦してみて、徐々にレベルを上げてトレーニングができるようにしていきましょう。