女性のなかには、ぽっこりお腹やお腹周りの脂肪が気になっている人もいるのではないでしょうか。お腹は体のなかでも皮下脂肪がつきやすい部位です。お腹周りの脂肪がついていると視線も気になってしまい、おしゃれも楽しめなくなってしまいます。特に女性はお腹に皮下脂肪が溜まりやすいので、普段から意識しつつトレーニングを続けていかなくてはいけません。引き締まったお腹周りを手に入れたいと考えている女性向けに、始めやすいトレーニング方法を紹介します。

女性のお腹につく脂肪の特徴

人間の体に蓄積される脂肪は「内臓脂肪」と「皮下脂肪」がありこの総称を「体脂肪」と言います。

皮下脂肪は、皮膚の下に蓄積する脂肪のことで外部の衝撃から内臓を守る役割を持っています。表面に近い場所に脂肪がついてしまうため、体型に影響出やすく一度蓄積するとなかなか落とせません。もともとホルモンの影響もあり女性がつきやすい脂肪になり、少しずつ蓄積していくため一気に増えるわけではありません。皮下脂肪はお腹やお尻、太ももなど動かす機会の少ない部位につきやすいのも特徴です。

内臓脂肪は、胃や腸など内臓周辺についている脂肪になり、お腹周りが貼りだしたように見えます。女性よりも男性につきやすいと言われており、短期間であっという間に増えてしまいますが、脂肪を落としやすいのが特徴です。メタボリックシンドロームの判断基準としても知られています。見た目にはわかりにくいのも特徴になり、お腹のなかで脂肪が蓄積してしまいます。

皮下脂肪が増えるメカニズム

そもそも皮下脂肪がどうして増えるのか疑問に思っている人もいると思います。消費エネルギーよりも摂取エネルギーの量が多くなると、消費しきれなかった余分なエネルギーが皮下脂肪として少しずつ蓄積されていきます。摂取エネルギーが多すぎる(食べ過ぎ)場合や、運動不足で消費エネルギーが少ないと、皮下脂肪が増えていってしまいます。筋肉量が一定に保たれている人の場合は、基礎代謝を一定に保てるため普段の生活を過ごしているだけでも脂肪が燃焼しやすくなります。

皮下脂肪がつきやすいその他の部位は?

皮下脂肪がつきやすい部位は、お腹周り以外にもお尻や二の腕、太ももなどが考えられます。個人差もあるので、どの部位に皮下脂肪がつくかは変わってきます。女性はお腹周りやお尻、太ももなどの下半身に脂肪がつきやすい特徴があり、体重の増加に伴い下半身が太りやすくなります。体重を落としても、一度ついてしまった皮下脂肪はなかなか落とせず、下半身の脂肪が減りにくいと感じている女性は多いと思います。

皮下脂肪が付くとぽっかりお腹になりやすい?

皮下脂肪は体全体が大きくなり体重が増える傾向があり、内臓脂肪が蓄積するとぽっこりお腹の原因となります。内臓脂肪は、糖質や脂質分の多い食事、アルコールなどを摂取している人に多く、女性は溜まりにくいといわれています。ただし、ホルモンバランスの乱れや食事の乱れによって内臓脂肪がつきやすくなってしまうことも考えられます。

女性のお腹に脂肪がついてしまう主な理由

女性のお腹に脂肪がついてしまうことには、いくつかの理由があります。具体的にどのようなケースが考えられるのか、女性のお腹に脂肪がついてしまう理由について詳しく見ていきましょう。

カロリーの摂取過多

食事による摂取カロリーが多くなると、皮下脂肪を増やす原因となります。人間の体は生活しているだけで多少のエネルギーを消費していますが、摂取カロリーの量が多くなってしまうと使いきれなくなってしまったエネルギーが脂肪として体に蓄積されていきます。特に運動習慣のない人は消費カロリーが少ないので、食べ過ぎなくてもカロリーオーバーになることも少なくありません。日々の食事で脂肪になりやすい揚げ物や甘いもの、高カロリーな食事を避けるようにして摂取カロリーを減らす工夫も必要です。

お腹周りの筋力低下

摂取カロリーは少ないものの、お腹に脂肪がついてきた人は筋肉量の減少が原因かもしてません。運動習慣がない人は30歳ごろから年に1%ずつ筋肉量が減っていくと言われています。筋肉量が減少すると基礎代謝の低下に繋がり、エネルギー消費の効率が低くなってしまいます。特に運動習慣のない人や姿勢の悪い人は、余分なエネルギーが皮下脂肪として蓄積しやすくぽっこりお腹になってしまいます。意識的に運動する機会を増やし、筋肉量を維持することが大切です。

ストレス過多

仕事・育児・家事や介護などさまざまな問題に直面することの多い女性は、ストレスを抱え込みやすい特徴があります。ストレスを感じると、コルチゾールというホルモンが分泌されるようになります。コルチゾールは、体内に脂肪を溜め込む作用があると言われており、ストレスの多い人はお腹にも脂肪が蓄積されやすくなります。ストレスを感じていると、甘いものや脂っこいものをつい食べたくなってしまい我慢できなくなってしまうことも。摂取エネルギーの過剰摂取として体に蓄積していってしまいます。

【女性向け】お腹の脂肪を落とすための食事・トレーニングのポイント

女性がお腹の脂肪を落とすためには、日々の食事に気を付け継続的にトレーニングを行うことが重要です。具体的にはどのようなトレーニングをしたらいいのか、食事のポイントとともに解説します。

食事のポイント

お腹の脂肪を落とすための食事のポイントは以下の4つです。

  • 1日あたりの摂取カロリーに気をつける
  • 食物繊維とタンパク質の摂取を心がける
  • 過度な糖質制限は控える
  • よく噛んで食べる

まず、自分の摂取カロリーがどのくらいかj確認するようにしてください。活動量の少ない成人女性の摂取カロリー目安は1400~2000kcal(農林水産省調べ)だと言われています。ただし、エネルギーとして消費される栄養素は「糖質」→「脂質」→「たんぱく質」の順番になるため、過度な糖質制限も痩せにくい身体を作る原因となります。とにかく食べなければ痩せると勘違いしてしまう人もいるのですが、糖質を抜くよりも必要な量を計算しつつ制限するようにしてください。

トレーニングのポイント

女性がお腹の脂肪を落とすためには、お腹周りの筋肉を鍛え引き締めることが大切です。その後、筋トレをしてお腹の脂肪を落としたいときは「腹筋」「腸腰筋」「内転筋」のトレーニングを行うようにしてください。それぞれどんな筋肉なのかわかりやすく説明します。

・腹筋

お腹の脂肪には腹筋を鍛えるトレーニングが欠かせません。女性の脂肪がつきやすい部位でもあり「腹直筋」「外腹斜筋」「内腹斜筋」とあり、特に脇腹や下腹を意識的に鍛えることが重要です。ぽっこりお腹を解消させるためには、腹筋下部の筋力アップを意識する必要があります。

・腸腰筋

腸骨筋とは、背骨から太ももの付け根にかけ左右対称に付着している筋肉です。骨盤を安定させ、歪みを防ぐ役割も持っています。腹筋の動きが悪くならないようにする効果もあるため、柔軟性を出す為にも欠かせません。腸骨筋の筋トレやストレッチで骨盤を安定させることでぽっこりお腹を解消してくれます。

・内転筋

内転筋は、太ももの内側に位置している筋肉になり腹筋との関りが深い場所です。股関節の動きを良くする筋肉でもあり、太い血管やリンパ管が走っているのも特徴です。血液を押し出すポンプ作用もあり、全身の血流を良くする効果もあり老廃物の排出を促します。

お腹の脂肪を落とすための「腹筋トレーニング」3選

お腹の脂肪を落とすために覚えておきたい「腹筋トレーニング」を紹介します。

プランク

プランクは、自分の体重で負荷をかける自重トレーニングと呼ばれているものです。サイドプランクは横向きの状態になり、頭からつま先まで一直線の姿勢をキープする方法です。腹斜筋(外側・内側)の両方の筋トレができる方法になり、初心者向けから上級者までいろいろなやり方があります。
フロントプランクは、うつぶせの状態で身体を浮かせて姿勢をキープする方法になり、腹横筋=インナーマッスルを鍛えられる方法です。お尻の位置に注意してプランクに挑戦してみてください。

シットアップ

シットアップは、腹直筋肉、腹筋上部を鍛えられるトレーニングです。仰向けに横になり膝を曲げ足をセットした後に、息を吐きながらおへそをのぞき込み腰が上がらないように状態を起こしていきます。息を吸いながらゆっくりと倒し、反動を使わずに1回ごとに丁寧に動かすようにしていきます。肘を内側にいれずに胸を張った状態でできるように意識してみてください。
また、上体を起こすときは、息を吐きながら行う方法がおすすめです。

ニートゥチェスト

ニートゥチェストは、腹直筋の下部だけでなくインナーマッスルの腸腰筋も一緒に鍛える方法です。ぽっこりお腹の解消はもちろん、姿勢を改善し腰痛予防にも繋がります。

仰向けになって寝っ転がり上体を斜めに起こし前腕部を床につけます。両足を軽く上げたままにして床から浮かせ、そのままる両膝を曲げ胸に近付けます。その状態のまま5秒程度キープする動きを何度も繰り返していきます。少しきついと感じる程度に負荷をかけトレーニングを行うのがポイントになります。5セット程度できるように挑戦してみてください。

お腹の脂肪を落とすための「腸腰筋トレーニング」2選

お腹の脂肪を落とすために覚えておきたい「腸骨筋トレーニング」を紹介します。

バイシクルクランチ

バイシクルクランチは、腹筋・腸腰筋を効率的に鍛えるトレーニング方法です。お腹周りを引き締め、姿勢改善効果も期待できる方法になり、ツイストする動きを取り入れることでお腹の横にかかる負荷を大幅に高めてくれるのも特徴です。バイシクルクランチは、仰向け状態になり膝を90度に曲げて少し持ち上げ、頭の後ろに手を添え、肩と頭を床から浮かせます。左膝を胸に引き寄せて右と左を近付けていき反対側も同じように行い10セットを目安にトレーニングを行いましょう。

レッグレイズ

レッグレイズは、腹筋と腹横筋や腸腰筋などを効果的に鍛えるトレーニングです。ぽっこりお腹を解消してくれるトレーニングとしても知られており、適切な負荷や回数で行うことが重要になります。最初は10回程度からはじめていき、無理のない範囲で回数を増やしていくようにしてください。レッグレイズは仰向けになり両手を床につけたあとに、腰をつけた状態で両足を浮かせ、膝を伸ばしたまま両足を持ち上げます。床につかないくらいまで両足をゆっくりとおろす動作を何度か繰り返していきます。

お腹の脂肪を落とすための「内転筋トレーニング」2選

お腹の脂肪を落とすために覚えておきたい「内転筋トレーニング」を紹介します。

ワイドスクワット

ワイドスクワットは、太ももやお尻の大きな筋肉を効率的に鍛えられるトレーニング方法です。通常のスクワットよりも内転筋の筋肉を集中的に鍛えてくれるので、バランス力の向上も期待できます。ワイドスクワットは、両足を大きく開いた状態からつま先を外側に向けます。膝を曲げて腰を下げますが、膝はつま先と同じ方向にするのを忘れないようにしてください。息を吸いながらしゃがんでいき、立ち上がるときは息を吐きながら行うのもポイントです。無理のない深さで動かすこともポイントになりますので、できる範囲でワイドスクワットを続けていきましょう。

サイドランジ

サイドランジは、太ももの内側にある内転筋を中心に下半身全体の筋肉を鍛えるトレーニング方法です。他にもお尻を覆う大殿筋やハムストリングスにも効果的です。ポッコリお腹はもちろんですが、ヒップアップや内ももを引き締めすき間を作りたいときにも使えます。サイドランジは、背筋を伸ばして腰幅にまっすぐ立ちます。つま先をやや外側に向けたあと、横に出した膝が90度になるまで上体を下げていきます。元の位置に戻り何度も繰り返していきます。しっかりと腰を落とさないと大殿筋が使えていない状態になるので、意識しつつ行うようにしてください。

お腹周りの筋トレだけでなく有酸素運動も重要!

基礎代謝を高める筋トレと、有酸素運動をセットで行うことでより効率的に皮下脂肪を落としやすくなります。特に筋トレをしたあとの有酸素運動の流れがおすすめになり、消費エネルギーの割合を増やすことにも繋がります。そもそも有酸素運動とは、筋肉を動かすエネルギーとして体のなかに蓄積している糖質や脂質を酸素と一緒に使う運動方法です。水泳やウォーキング、ジョギング、サイクリング、エアロビクスなどの運動が代表的な有酸素運動としても知られています。有酸素運動は基礎代謝を高めるのはもちろん、心肺機能の向上で持続力を高め息切れしにくい体づくりにも繋がります。血圧が高めの人が有酸素運動を行うと、血液の安定にも繋がるといわれています。

まとめ

女性はお腹の脂肪がつきやすいからこそ、意識的にトレーニングを取り入れるのをおすすめします。日々の生活のなかで摂取カロリーよりも消費カロリーを増やせるかどうかも大切です。運動習慣がなく消費カロリーが少ない人は、日々の食事の見直しも必要になってきます。お腹周りの脂肪を落とすトレーニングをしても思うような効果が出ずに悩んでいる人は、DEEDにご相談ください。