痩せたいと思いつつも、運動してもなかなか体重が落ちなかったり、すぐにリバウンドして元に戻ってしまい悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

できるだけ手っ取り早く痩せたいと思っているものの、どんな運動をしたらいいのか迷っている人もいると思います。とにかく「痩せる」ためにはどうしたらいいのか、運動のなかでもカロリー消費量が大きい、「有酸素運動×筋トレ(無酸素運動)」やおすすめの筋トレについて詳しく説明します。

そもそも「痩せる運動」とは?

そもそも「痩せる」ってどういうことなのかわかっていない人もいると思います。

人間はみな日々の食事でカロリーを摂取します。減量を目指すのであれば、運動をして摂取したカロリーを消費するのが不可欠です。また、運動と一口に言ってもその種類は多岐にわたります。運動の強度が高いほど消費カロリーが大きくなり、消費カロリーが大きいほど痩せやすくなります。

つまり、痩せる運動は、消費カロリーの多い運動のことを指しています。なお、体重が重い人は体重が軽い人よりも多くのカロリーを消費できる傾向にあります。

一番痩せる組み合わせは「有酸素運動×筋トレ(無酸素運動)」

運動で減量を目指すのであれば「有酸素運動×筋トレ(無酸素運動)」の組み合わせがおすすめです。運動の種類によっても期待できる効果が変わり、有酸素運動はカロリーの消費に特化していますし、筋トレは基礎代謝の工場や痩せやすい身体づくりに欠かせない筋力アップが期待できます。お互いの相乗効果によって、一番手っ取り早く痩せるのはもちろん、リバウンドの防止にも繋がります。

運動によるダイエット効果を高めるための2つのポイントも紹介します。

「筋トレ→無酸素運動」の順番で行う

効率よく脂肪を燃焼させるためには、筋トレ(無酸素運動)のあとに、有酸素運動を行うのがおすすめです。無酸素運動は、その後の運動効果を高める効果が期待できるアフターバーン効果があります。筋トレは、活動のときに運動強度や体重、時間によって求めますが運動の最中のみに限る事ではありません。運動のあとに酸素の消費量が増え、血行を促進し代謝の向上により消費カロリーを増やします。

・食前(空腹時)に運動をする

食前(空腹時)の運動が、最も脂肪燃焼効果が高いと言われています。脂肪分解酵素が増えやすく、糖質・脂質の使用量が増えるという研究結果も出ています。ただし、空腹時の運動は筋肉の分解に繋がるため、やらないほうがいいと聞いたことがある人もいると思います。空腹時にプロテインを摂取することで、筋肉の分解を抑える効果が期待できるといわれています。

運動によるダイエット効果を高めるコツは?

ダイエット効果を高めるために運動は欠かせませんが、同時に食事も意識することが大切です。食事による摂取カロリーと、運動による消費カロリーのバランスを整える必要があります。栄養素を意識しバランスの良い食事を心掛けるのはもちろん、たんぱく質や脂質・糖質以外にも食物繊維も積極的にとりましょう。

カロリー消費量が大きいおすすめの有酸素運動6選

消費カロリーの大きい有酸素運動は、手っ取り早く痩せたい人に向いている運動です。
有酸素運動のなかでも、カロリー作用率の大きなもの6選を紹介したいと思います。

ランニング

ランニングは、有酸素運動のなかでも全身を動かせる運動方法として知られています。一般的に、時速6.4㎞以上で走ることをランニングといい、それよりも遅いものをジョギングとしています。

体重50㎏の人が30分間走ると、157カロリー消費できると言われています。

時速が早くなると、その分消費カロリーが多くなり、短時間でも確かなカロリー消費が期待できるようになります。日頃から運動習慣がない人は、ジョギングからはじめて慣らしていき、段階的に強度を強めランニングを行うようにしましょう。

また、ただ走るのではなく、階段を駆け上がる動作を行うことで筋肉の負荷を増やし、エネルギー効率を高める効果も期待できます。

縄跳び

縄跳びも全身運動になり、負荷の高い有酸素運動に分類されます。足首やふくらはぎを中心に下半身の筋肉を鍛えるのはもちろん、体幹を安定させる必要があります。連続ジャンプをすることで心拍数を高めて心肺機能の効果が期待できます。縄跳びは場所を選ばずどこでも気軽に運動できる良さがあります。

体重50㎏の人が100回(分)くらいゆっくりペースで30分間縄跳びをした場合、230カロリーを消費するといわれいます。縄跳びは脚全体の筋肉を鍛える効果もありますし、着地した際に適度な刺激で骨を丈夫にするといわれています。縄跳びは思っている以上にきつい運動になるため、縄を跳ぶのが難しいときはエア縄跳に挑戦してみてもいいと思います。

サイクリング

天気の良い日は自転車に乗ってサイクリングに行くのもいい運動になります。体重50㎏の人が30分サイクリングをすると190カロリーが消費できると言われています。習慣的に運動するためにも、移動手段をサイクリングにするだけでも、無理なく運動ができるようになります。

自転車なら家にある人も多いので、気軽に始めやすいのもサイクリングの魅力と言えるでしょう。通り慣れている道だとしても、自転車で走ってみると新しい発見があるのではないでしょうか。季節によってはサイクリングだとちょっと辛い人もいると思うので、春や秋のような気候の良い時期に行うようにしましょう。

水泳

水泳は、強度の高い有酸素運動の一つです。水のなかは浮力があるため膝にかかる負担が少なく運動ができるのも魅力です。水泳は全身に水の抵抗をうけつつ行う運動になるため、カロリー消費量も多く30分ていふぉでも150カロリーが消費されるといわれています。

水泳では、必ずしも泳がなくてはいけないわけではなく、水中ウォーキングでもいいと思います。泳ぐほどではないもののカロリーを消費できる方法ですし、リハビリやシニア層にも適した運動方法です。ただし水泳の場合はプールの環境がないとできないことや、慣れるまでは違和感を覚えることもあります。

ダンス

ダンスにもさまざまな種類があり、エアロビクスやジャズダンス、バレエなど好みのダンスを選び、楽しみながら運動ができるのも魅力です。

例えば、エアロビクスは、音楽に合わせてダンスをしつつ、エクササイズをする有酸素運動のことをいいます。心肺機能の向上や脂肪燃焼効果が期待できますし、ダンスを踊るうちに持久力を高めることにも繋がります。全身の引き締め効果も期待できるので、高いダイエット効果が期待できる方法と言えるでしょう。ダンスによって、インストラクターがいないとできないような難易度の高いものもあります。

ウォーキング

運動が苦手な人でも体力に自信がない人でも気軽に始められるのがウォーキングです。30分程度の運動でも100カロリー程度は消費するといわれており、気軽に始められるのもウォーキングの魅力です。歩幅を大きめに開き腕を振って歩くことで、より高い消費効果が期待できます。

家のまわりをウォーキングで歩いてみるなど、ちょっとした空き時間を使って気軽にできる運動方法としてもおすすめです。つい自転車や車で移動してしまう人は、ウォーキングを取り入れてみてください。

痩せやすい体づくりにおすすめの筋トレ5選

痩せやすい身体づくりにおすすめの筋トレを5つ紹介します。

クランチ

クランチとは、状態を丸めつつ腹筋を鍛えるトレーニング方法です。
主に、腹直筋上部を中心に鍛える方法になり、腰の負担が少なく種類も豊富です。基本的なトレーニング方法としても知られており、継続することでしっかりと腹筋に刺激を与えていきます。

【クランチのやり方】

  1. まずは仰向けに寝て膝を立て脚を肩幅にします
  2. 手を頭の後ろで組み、お腹を覗き込むように上体を起こします
  3. 一度静止したあとにゆっくり元の姿勢に戻ります

クランチで上体を起こすときは、肩甲骨が床から離れる程度にしておきましょう。
15回~20回程度を3セットくらいの頻度からはじめていくのがおすすめです。

スクワット

スクワットは、下半身の筋力を強化するためのトレーニングです。引き締まった脚を手に入れたい人におすすめです。また、スクワットをするときは呼吸に合わせ、お尻を引き下げるときに吸う、引き上げるときに吐くことを意識しつつ、行うようにしていきましょう。

【スクワットのやり方】

  1. 脚を肩幅よりも少し広く開きます
  2. お尻を下げつつ太ももが床と平行になる状態で維持します
  3. お尻を押し上げるように立ちます

腰を落とすときにつま先が前に出てしまうと、関節に負荷がかかってしまうので注意しましょう。
下半身は大きな筋肉が多いので、効果的に筋量を増やすことにも繋がります。

プランク

プランクは、限られたスペースのなかで効果的に体幹を鍛えられるトレーニングです。
腹筋や背筋を強化できるため、正しい姿勢を維持しやすくなります。

【プランクのやり方】

  1. まずはうつぶせの状態になり、両肘を床につけます
  2. 身体を一直線にして腰やお尻を上げ、腹筋に力をいれます
  3. この状態のまま30秒程度キープしてください

一直線になったときに、お尻を突き上げてしまうと負荷がかかりにくくなるので気を付けましょう。
プランクを定期的に行うことでインナーマッスルを効果的に鍛えられるので、お腹周りも引き締まります。

ランジ

ランジは、下半身の筋肉を効率的に鍛えるトレーニング方法です。
立ったまま気軽にトレーニングができますし、体幹を強化することにも繋がります。

【ランジのやり方】

  1. 脚を肩幅に開き、前に大きく踏み出します
  2. 太ももが地面に平行になつまで膝を曲げ身体を下げていきます
  3. 後ろ脚が膝につかないように気を付け、体重をかけます
  4. 元の位置に戻り10~15セット行います

トレーニングをするときに、つま先部分に重心が行き過ぎてしまうと負担を大きくしてしまいます。
ケガのリスクを高めてしまうこともあるのでくれぐれも注意しましょう。

レッグレイズ

レッグノイズは、寝転がった状態で行うトレーニングになります。
インナーマッスルを鍛えて、下半身を引き締める効果が期待できます。無理なフォームで行うのではなく、難しい人は膝を曲げつつ行うようにしてください。

【レッグノイズのやり方】

  1. まずは床に仰向けに寝転がって、両方の脚をそろえます
  2. 垂直になる状態の高さまでゆっくりと持ち上げていきます
  3. 3秒程度かけゆっくり元の状態に戻します

トレーニングを行うときに、腰を反らすことのないように腹筋に力を入れることを意識してください。
うまく力が入らないときは、引き締めたい部分を手で触るようにしてください。

【中~上級者向け】一番痩せる運動メニュー

初心者で慣れないうちは、有酸素運動と筋トレを別々に行っても問題ありません。少し慣れてきた段階でより効果的かつ効率的な運動ができるようにしておきましょう。「サーキットトレーニング」や「HIIT」にチャレンジするのも1つの方法としておすすめです。それぞれの運動メニューについて見ていきましょう。

サーキットトレーニング

サーキットトレーニングは、無酸素運動の筋トレと有酸素運動を交互に繰り返し行う方法です。コンバインドトレーニングと呼ばれる方法になり、くるくる繰り返すイメージからつけられた名前です。やり方のポイントとしては、有酸素運動(30秒)→筋トレ(30秒)→有酸素運動(30秒)→筋トレ(30秒)→ストレッチで1つのトレーニングの流れになります。

サーキットトレーニングは、脂肪燃焼効果や新派機能や持久力の向上、筋力の向上効果が期待できます。脂肪を燃やすためには、ちょっときついと感じられる運動を継続的に行う必要があります。筋トレと有酸素運動で負荷がかかりすぎずに維持できる特徴があります。また、サーキットトレーニングは、体力的に自信がない人でも続けやすく、バテにくい身体を手に入れることにも繋がります。

HIIT

HIITは「High Intensity Interval Training」の略称で、高強度インターバルトレーニングのことをいいます。高い負荷をかけた運動のあとに小休憩を繰り返すトレーニング方法になり、脂肪が燃焼しやすい状態をキープしています。体脂肪の減少と筋肉増量効果を得ることができ、時短トレーニングとしても注目されています。

サーキットトレーニングやHIITは運動やトレーニングに慣れた、中級者から上級者向けのメニューです。知識はもちろんですが確かな技術も必要になります。そのため、プロから最適なメニューを提案してもらうのがおすすめです。

まとめ

一番痩せる運動は無酸素運動+有酸素運動の組み合わせです。また、空腹時にトレーニングすることで、より高い効果を実感できるようになります。トレーニングによっても効果が変わってくるからこそ、目的にあったトレーニング方法を選ぶようにしてください。痩せるためにも運動はもちろん、日々の食事も一緒に見直すようにしましょう。