女性の年齢が出る部分として知られているのが、お尻です。後ろ姿も変わってきますし、きゅっと引き締まった上向きの美尻を手に入れたいと考えている人もいるのではないでしょうか。そもそも、どうして年齢によってお尻が垂れてきてしまうのか、疑問に思っている人もいるかもしれません。
美尻を手に入れるために覚えておいて欲しい、筋トレメニューやポイントについて詳しく解説したいと思います。美尻を手に入れたい女性にこそ、読んで欲しい内容です。美尻トレーニングの参考にしてみてください。
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女性必見!なぜお尻は年齢とともに垂れる?
年齢とともにだんだんとお尻が垂れてくるのは、大きく分けて2つの原因があります。
- 運動不足による筋力の低下
- 姿勢の崩れによる骨盤の歪み
これらが蓄積することでお尻が垂れるようになります。
特に大きな影響を与えるのが、筋力の低下です。お尻は体のなかでも重い部分になり、筋肉によって位置を保っています。運動せず筋力が低下すると、お尻を支えられなくなり垂れてしまいます。
日頃、歩く機会が少なく、お尻の筋肉を意識せずに歩いている人もいるのではないでしょうか。お尻の筋肉は歩く・起立・階段昇降などの基本的な動作となる部分です。猫背気味の人や一見姿勢が正しく見えるのに反り腰の人、太ももを上げないで歩く癖があると、筋肉を低下させてしまいます。
また、骨盤の歪みが起きれば周辺の筋肉も崩れていきます。昔は姿勢が良かった人でも、大人になると骨盤の歪みに影響するような生活習慣や癖が影響してしまうことも少なくありません。例えば、長時間座る仕事をしていて猫背気味になっている人や、足を組む習慣がある人は、骨盤が歪んでいる可能性があります。
美尻の定義
そもそも美尻の定義とは、お尻の位置が高くほどよい丸みがあることです。よく、小ぶりな逆ハート形と表現されることもあり、女性らしいヒップラインこそ美尻の基本です。美尻になるためには適度な脂肪も必要になるため、ただ痩せればお尻が引き締まるというわけではありません。
美尻のためには、ハリや柔らかさがあること、横から見たときにきれいな曲線を描いているか、太ももとの境界線がはっきりとしている状態を、美尻といいます。また、ウエストとヒップの差も重要になり、日本人女性が目指すべきサイズは「身長×0.54」で求めることもできます(大手下着メーカ―の発表を参照)。
美尻を目指すために鍛えるべき筋肉
美尻を手に入れるためには、どの部分の筋肉を鍛えればいいのか4つの筋肉に分けて紹介します。
●大殿筋
大殿筋とは、お尻全体を覆っている一番大きな筋肉です。美尻を手に入れるために欠かせない筋肉になり、大殿筋を鍛えるとお尻全体が引き締まり上向きの美尻を手に入れることができます。適度で丸みのあるヒップラインを作るためにも必要な筋肉です。
ちなみに大殿筋は、太ももを後ろに蹴り上げたときに力を発揮する部分です。大殿筋を鍛えることで、体幹を安定させ下半身全体や姿勢を保つ働きもあります。大殿筋を鍛えることで、腰痛の予防にもなるといわれています。
●中殿筋
中殿筋とは、お尻の側面に位置し大殿筋の内側にある筋肉のことを言います。関節の動きに関わっている筋肉になり、足を斜めもしくは横に動かすときに働く筋肉としても知られています。安定した歩行を実現させて、正しい姿勢やバランスを保つうえでも重要な役割を持っています。
お尻の上に位置している筋肉になるので、お尻が垂れてしまったときに鍛えるべき筋肉です。引き上げる効果が期待できる筋肉だからこそ、中殿筋も意識的に鍛えるようにしましょう。
●腸腰筋
腸腰筋は、人間の上半身と下半身を繋いでいる筋肉のことをいいます。位置としては背骨の部分から太ももの付け根の部分に左側・右側にバランスよくついています。骨盤を正しい位置に保持する役割があり、お尻が垂れる原因となる骨盤の歪みを防ぐ効果があります。骨盤の周辺は筋肉に覆われているからこそ、周辺の筋肉を鍛え正しい位置に戻してあげることが、美尻の基本でもあるのです。
●ハムストリングス
ハムストリングスとは、お尻ではなく太ももの筋肉のことをいいます。美尻では、お尻と太ももの境界線にメリハリがあることも基準の一つです。
そのため、ハムストリングスも鍛える必要があります。ハムストリングスは脚を曲げる、股関節を伸ばすときに働く筋肉としても知られています。お尻の位置を高く見えるようにするためにも、ハムストリングスを鍛えるようにしてください。
美尻をキープするためのコツ
美尻をキープするためには、筋肉量を維持する事です。年齢とともに筋力が低下し筋肉量が少なくなってくると代謝が落ちやすくなります。代謝が下がっている状態は、脂肪が燃焼しにくくなり脂肪が蓄積してしまいます。 美尻のためにはある程度の脂肪が欠かせませんが、血行も悪くなるとセルライトができる原因にもなります。元々女性は男性よりも筋肉量が少ないといわれているため、美尻をキープするためにも意識的に筋力トレーニングを行う必要があります。
【自宅編】美尻を手に入れる筋トレ(宅トレ)メニュー3選
美尻を手に入れる筋トレのなかでも、自宅でできる「宅トレ」という選択肢もあります。自宅でのヒップアップトレーニングは、専用マシンが必要のないものばかりです。
トレーニング内容に応じて、エクササイズバンドやダンベル・ペットボトルを使うのもポイントです。そのため、時間が取れず自宅でトレーニングしたいと思っている人にも、最適です。
宅トレでおすすめのやり方について、詳しく説明していきたいと思います。
スクワット
ひざくらいの高さの椅子や台に片足を置いて行う「グルガリアンスクワット」や足を広めに開いて行う「ワイドスタンススクワット」がおすすめとして、それぞれまとめておすすめの回数を説明
スクワットは、上向きの美尻を手に入れるのに欠かせないトレーニングです。初心者でも挑戦しやすく、正しいやり方さえ覚えてしまえば誰でもできます。
例えば「おじぎスクワット」と呼ばれているスクワットは、おじぎ以上に膝も曲げず、お尻も落とさずにトレーニングをする方法です。膝や腰の負荷を抑えてくれます。また、膝くらいの高さの椅子や台に片足を置く「グルガリアンスクワット」や、足を少し広めに開く「ワイドスタンススクワット」もあります。
グルガリアンスクワット
- 椅子などの60㎝前に背を向けて立ちます
- 右足の甲を座面に乗せます
- 頭の後ろ側で手を組み背筋を伸ばします
- お尻を惹きながら、左ひざが90度になるように腰をおろします
- ゆっくり腰を上げて元の体勢に戻ります。
左右10回ずつ×3セット程度行うようにしましょう。
ワイドスタンススクワット
- 肩幅よりも広く足を開き、つま先を外側にします
- 手を後ろで組み、胸を張り背筋を伸ばした状態にします
- 息を水ながら3秒でしゃがみます
- 太ももが床に並行になるまでしゃがみ、息を履きながら立ち上がります
- 立ったときにお尻に力を入れて3秒キープします
これを2~3セット行うようにしましょう。
少しきついと感じる程度の負荷がポイントです。
ヒップリフト
仰向けになった状態で、お尻を高くあげて行うトレーニング方法です。
美尻に必要な筋肉を効率的に鍛える方法としてもおすすめです。
- まず、床に仰向けになります。
- 膝を立て、両手を体の横に置きます
- 息を吐き、ゆっくりとお尻を持ち上げます
- 頭・肩甲骨・足の裏で支え、1番高い位置で5秒キープ
- 息を吸いながら4秒程度で下ろします
きついなと思える程度のものを5回前後繰り返します。
バックキック
四つん這いになった状態で、片脚を後ろに伸ばす方法です。
太ももにある大臀筋に力が入っているのを実感しながら行うようにしましょう。
大臀筋を鍛えると、お尻と太ももの境界線がきれいに出せますし、お尻の垂れ下がり問題も解消してくれます。
- まず、四つん這いになります。
- 息を吐き、片方の脚をしっかりあげます。
- 踵をお尻よりも高くあげ、膝はしっかり伸ばします
- そのままキープして、息を吸いながらもとに戻します
- 伸ばすときはゆっくり、戻すときは早めの動きを意識
この動きを3セット程度繰り返すようにします。
【トレーニングジム編】美尻を手に入れる筋トレメニュー5選
宅トレもいいけど、本格的に美尻を手に入れたいのであればトレーニングジムでのヒップアップトレーニングもおすすめです。ジムだと、プロの指導のもと最適なトレーニングを提案してもらえるメリットもあります。美尻になりたいと思っていても、どうトレーニングしたらいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。トレーニングジムでできるヒップアップトレーニングマシンや、やり方、おすすめの回数について、詳しく解説していきます。
ヒップスラスト
ヒップスラストは、臀部を鍛えるトレーニング方法です。
一見、難易度の高いトレーニング方法に見えるかもしれませんが、やり方を覚えてしまえば簡単です。
大切なのは”フォーム”です。
まずはダンベルを持たずにフォームを確認してからトレーニングを行うようにしましょう。
- まずは上体を倒して膝を90度に曲げます
- バーの股関節部分が真上にくるように調整します
- フォームを確認したあとにプレートを装着します
- 踵に重心をのせ、お尻を引き締めながらバーベルを持ち上げます
- このときに、腰・肩・膝が直線の状態になったままキープします
マルチヒップ
股関節周辺のトレーニングができるのがマルチヒップです。名前からもわかるように、お尻にある大殿筋・中殿筋・小臀筋をメインに鍛えてくれます。1つのマシンで複数の動きができるので、ピークポイントを意識してお尻の筋肉が鍛えられるようになります。腰が反らないようにしながら足を後ろに蹴るようにしてください。
- マルチヒップは、負荷を10回程度行う者に調整します
- 4秒で持ち上げて、同じく4秒で戻します
- 反動をつけずに行い、負荷がかかるときに吐く戻すときに息を吸います
アブダクション
お尻の横にある中殿筋を鍛える方法です。内転筋群と外転筋群を鍛えられる方法になり、座った状態のままで下半身を引き締められるのも特徴です。お尻に丸みを持たせてハリのあるボリューム感のあるラインを手に入れられます。骨盤の位置も安定するので、自然と姿勢を改善できるようになります。
- しっかりと胸を張った状態でマシンに座ります
- パットが当たるまで足を閉じます
- 足を開くときは、閉じるときよりもゆっくり行います
レッグエクステンション
女性や初心者でも使いやすいのがレッグエクステンションです。座ったまま膝関節を伸ばす動きを行い、大殿筋も一緒に鍛えていきます。高さ設定が女性の身長にも適しているため、効率的なトレーニングができます。
- 足の裏全体をパッドにつけます
- 背中を背もたれ部分に密着させます
- 膝をゆっくりと伸ばします
- ゆっくりと元の位置に戻します
レッグプレス
座った状態のままで足を押し出すことで、大殿筋を鍛えていきます。
コンパクトで場所をとらないマシンになるので自宅に設置している人もいます。
- 座面に背中と臀部をつけます
- 足はプレートに全体的に均等してつけます
- 足をゆっくりと伸ばして膝を曲げたままを維持します
- ゆっくりと元の状態に戻します
ジムでお尻を鍛えるときの4つのポイント
ジムでお尻を鍛える上で、覚えておいて欲しい4つのポイントについて解説します。
最初から無理はせず徐々に負荷をかける
ジムに入会して、美尻を手に入れたいとつい焦ってしまい最初からハードなトレーニングをしてしまう人もいます。運動不足の人だと、最初から張り切っても体を傷めてしまったり、ひどい筋肉痛になってしまうことも少なくありません。
トレーニングは継続することが大切です。最初から無理はせずに徐々に負荷をかけていくようにしてください。焦らなくても続けていけば必ず効果が出てくるので、運動習慣をつけることが何よりも大切です。
トレーニングに慣れてから、負荷をかける範囲を広げていくこと。正しい方法を継続して続けるようにしてください。
最大筋収縮位置でキープする
ジムで美尻を鍛えるときは、最大筋収縮位置でキープできるようにしておきましょう。最大筋収縮位置とは、筋肉が最も強く収縮する位置のことをいいます。筋肉は適度な負荷をかけることで成長します。
最大筋収縮位置をキープすることで、筋肉のなかに流れ込む血液量が多くなります。
一時的に筋肉量がおおくなるため、筋肉にどの程度の負荷をかけているのかが確認できます。10分程度の短い時間にはなりますが、トレーニングをしているときに、筋肉に負荷がかけられているのかを確認する上でも、最大筋収縮位置を意識して行うようにしてください。
週2~3回(2~3日に1回)のペースで継続する
美尻のトレーニングは、2日から3日に1回、週2回程度で継続するようにしていきましょう。一般的に、トレーニングで傷ついた筋肉は、24〜72時間かけて元の位置に戻っていきます。
その後、筋肉は少しでも強気なろうとして、少しだけ多く回復する仕組みです。このタイミングに合わせてトレーニングを行うのが、1番効率的な方法としても知られています。
トレーニング後の筋肉痛は、回復しようとしている証拠です。トレーニング後は、まずは体をしっかり休ませてあげること。休息をとって、自分の体を労るようにしてあげてください。毎日のトレーニングよりも、適度な休息を入れるのをおすすめします。
なかなか結果が出ない場合はパーソナルトレーニングを検討する
どんなに美尻を手に入れるためのトレーニングを詰んだとしても、正しい方法が実践できていないと、使うべき筋肉が使えていない可能性も考えられます。どんなに筋トレを繰り返しても、思うようなヒップアップ効果が得られなくなってしまいます。
専門的な知識を持っていない人が、大臀筋やハムストリングなどどの筋肉を意識的に使ったトレーニングができているかを判断するのはむずかしくなります。なかなか結果に繋がらないのであれば、パーソナルトレーニングのプロに相談し、自分にあったトレーニングをアドバイスしてもらえるようにしておきましょう。
まとめ
引き締まり上向きの美尻に憧れる人は多いと思います。美尻を手に入れるためには、適度なトレーニングで筋肉量を維持することが大切です。筋肉量は年齢とともに低下していきますので、宅トレでもいいので、まずは続けていきましょう。
また、自宅でトレーニングをしても、思うような結果が出ないときは、パーソナルトレーニングに通いアドバイスを受ける方法もあります。正しいトレーニングができていないと、どんなに頑張っても効果が出にくくなります。
美尻のためにも、無理なく続けられるトレーニング方法を取り入れていくようにしましょう。